軌跡 シリーズのススメ
閃Ⅳまでにストーリーの復習をしようと思い、「空の軌跡FC Evolution」を買いましたので、布教も兼ねてシリーズを紹介する記事になります。
公式サイトや関連記事でEvolutionとPC/PSP版の違いなどは色々と情報が探れると思いますので、Evolutionシリーズの宣伝というよりは、
久しぶりにRPGをやってみてもいいかなと思っている人、軌跡シリーズって名前は知ってるけど作品多すぎてよくわからない…という人向けの記事です。
軌跡シリーズって何?という質問に対して誤解を恐れずに言うと、
【カッコいい、可愛いキャラクターたちが戦争や組織間の争いに巻き込まれながら、仲間と共に成長していくRPG】
です。
同ジャンルですと、
・テイルズオブシリーズ(パーティメンバー達それぞれが己の運命に向き合い立ち向かう)
・幻想水滸伝シリーズ(戦争に巻き込まれた人々の群像劇)
などがありますよね。
軌跡シリーズはRPGの中でもとりわけ、世界観とキャラクターの描写に細かいこだわりが込められている作品群です。
小説並みのシナリオスケールと丁寧に作りこんだテキスト、作品間に密接な関係性を持たせることによって、強固で説得力のある世界観を作り上げています。
ストーリーRPGと銘打つだけあって、設定、時系列はとても緻密に練られており、数々の受賞歴と根強い固定ファンを生み出していることがそれを証明しています。
一時代を追体験するお話ですから、プレイしてきた内容を振り返った時
「あのキャラは当時○○歳だったなぁ、懐かしい」
という気持ちになったりもします。
シナリオの中で懐かしさを感じられるのは、最近のゲームじゃ貴重な事なんじゃないでしょうか。
キャラクターの作りこみ
RPGにとって、キャラクターの存在は感情移入出来るかどうかを決める大事な要素です。
軌跡シリーズでは、キャラクターの部分に尋常ではないこだわりが注がれています。
メインキャラクターはもちろん、サブキャラクターの一人一人に至るまでセリフが練られ、「軌跡世界に住む人間」であることに説得力を持たせる造りになっています。
一般的なRPGにある例として、クエストに登場するサブキャラクターであれば
「洞窟のモンスターを退治してくれ!」
→主人公達がモンスターを退治
「退治してくれてありがとう!」
のような展開が考えられます。
これが軌跡シリーズでは、
「洞窟のモンスターを退治してくれ!」
→主人公達がモンスターを退治
「退治してくれてありがとう!」
→シナリオを進める
「こないだ退治してくれたおかげで洞窟での掘削作業が捗ってるよ」
→更にシナリオを進める
「○○って人が××で……」
以下略
のように、主人公達の行動によって変化する情勢が、人々のテキストにしっかり反映されるわけです。
時系列によって何百と登場するNPCのセリフを変えていくことによって、メインキャラクター達だけの物語ではなく、世界自体が生きているように感じられるようになる工夫がこのシリーズの魅力です。
随所にメインキャラクター達を引き立てる演出が盛り込まれており、プレイヤーがこの世界に没入しやすいようになっています。
敵キャラクター達にも目的と理念がある
「メインシナリオしかやらないから、NPCのセリフが変わるとかで購入理由にはならないかな…」
という人もいると思います。
私自身初プレイの時には、メインのお話をなぞってサクッと次にいくプレイスタイルでした。
むしろ、最初から隅から隅まで探索と会話イベントを見ていく人はどちらかと言うと少数派のプレイヤーだと思います。
そのメインシナリオが王道をしっかり押さえているので、安心して物語を楽しむことができるようになっています。
その代表が、敵キャラクターの存在です。
このシリーズには、色々な組織や集団、国々が登場します。
それぞれ考え方も立場も違うので、主人公達の味方もいれば、敵も多くいるわけです。
RPGですので、メインシナリオは基本的に主人公の視点でお話が進むわけですが、その中で敵陣営の実力者、いわゆる「四天王」のような存在が登場します。
私はRPGをプレイするとき、敵キャラクターが記憶に残るかどうかを重視するタイプのプレイヤーです。
「四天王」に出会ったとき、敵である理由の描写と、敵として相応しい強さを持っていることに感心したのを覚えています。
詳しい説明はネタバレになりますので避けますが、
〇主人公の仲間では基本的に歯が立たない圧倒的な実力差
〇ただ強いだけではなく、確固たる理由を持って行動している
〇クエストなどでしっかり伏線を用意している
という某ジャン〇漫画的描写をしっかり行っていて、敵キャラにも興味が湧きます。
そこからもっと伏線を拾いたいと思うので、サブクエストやNPCとの会話もいつしか自然に行っていたり……。
一度プレイしてみると、敵にも味方にもお気に入りのキャラクターが必ず一人はいる、そんなシリーズだと思います。
戦闘システム
コマンド式のスタイルを発展させたタイプ。
作品によって視点が2Dだったり3Dだったりしますが、基本のシステムは同じですので一度プレイすれば以降はすんなり入れるようになっていると思います。
使用する術技やステータスによって行動順が決定されるので、じっくりと考えながら戦いを進める戦略性重視の戦闘システムです。
後述する『空』『零』『閃』三部作のうち、初期の一部作品を除いたタイトルには難易度選択が実装されており、RPG初心者からガチの高難易度を求める人まで幅広く対応。
ストーリーを小説の感覚で楽しみたいというライトユーザーや女性ユーザーの方も安心して遊べるようフォローされています。
必殺技であるSクラフトは、迫力のカットインが挿入されテンションも上がります。
育成システム
『空』『零』『閃』ではいずれもクォーツと呼ばれる魔法をキャラクターにセットし、自由にカスタマイズ出来るシステムが採用されています。
キャラクターごとに相性の良い魔法やスキルがありますので、長所を伸ばすか短所を補うかはプレイヤー次第ですが、この準備が楽しかったりします。(閃シリーズでは割と皆万能になっていて若干個性が薄れていたりしますが…)
好きなキャラを好きなように強化して戦うことが出来るので、お気に入りのキャラクターを自分好みに編成するRPGが好きな人には是非お勧めです。
サウンド/BGM
ファルコム作品を語る上で外せないポイント。
神曲&神曲のオンパレードです。
中ボス戦のBGMからこの気合の入れよう。
曲名は聞いたことがなくとも、『銀の意思、金の翼』などはどこかの番組やCMのBGMで流れているのを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
ファルコム作品は基本的にFalcom Sound Team jdkというサウンドチームが作曲・編曲を手掛けており、楽曲に関しては業界でも屈指のこだわりを持って制作にあたっています。
私の意見ではあるのですが、ゲーム制作において優先度を下げられやすいサウンドをここまで力を入れて提供してくださるところが本当にすごいと思いますし、好きな理由でもあります。
最後に どれから始めたらいいの?
どのタイトルもストーリーRPGとして安心のクオリティというのは他のレビューサイトなどで確認出来ると思いますが、まず前提として、軌跡シリーズは以下の9タイトルから成り立っています。
・空の軌跡FC(ファーストチャプター)
・空の軌跡SC(セカンドチャプター)
・空の軌跡The 3rd
・零の軌跡
・碧の軌跡
・閃の軌跡
・閃の軌跡Ⅱ
・閃の軌跡Ⅲ
・閃の軌跡Ⅳ(2018/9/27発売予定)
空の軌跡FCから順番にプレイ、というのが理想の順番ではあるのですが、まっさらの状態からゲームを9本遊ぶというのはどうしても気が引けてしまうと思いますし、モチベーションを保つのも大変です。
そこで次に、これらの9本を大まかに3つのグループに大別し、グループ最初のタイトルを遊ぶのが選択肢としてあります。
『空』シリーズ 空の軌跡FC
空の軌跡はこんな方にお勧め
・スターウォーズみたいなシリーズ物は絶対に最初からやりたい!という人
・根気がある人(最新作まで続けてほしいので)
・明るい雰囲気と主人公が好きな人
プレイ出来るハード
・PC(ボイスなし。高画質)
・PSP(戦闘ボイスあり。寝転がりながらできる)
・VITA(リメイク版、フルボイス。別名Evolution。イラスト等が新しくリファインされている。VITAを持っているならコレ)
『零』シリーズ 零の軌跡
零の軌跡はこんな方にお勧め
・街とか工業とか近代要素に目がない人
・エナミカツミさんのキャラクターデザインが好きな人
・世界を旅するのではなく、限られた舞台で事件を解決する警察物なお話が大好きな人
プレイ出来るハード
・PC(ボイスあり。高画質)
・PSP(戦闘、一部パートボイスあり。寝転がりながらできる)
・VITA(リメイク版、フルボイス。別名Evolution。イラスト等が新しくリファインされている。BGMがPSP版からアレンジ)
『閃』シリーズ 閃の軌跡
閃の軌跡はこんな方にお勧め
・カッコいい、可愛いキャラクターを沢山使いたい人
・ペルソナシリーズのような、学園物が好きな人
・最新作に向けて、最短でストーリーを追いかけたい人
・Ⅰ⇒Ⅱ⇒Ⅲでモデリングの進化を楽しめる人
・シスコン兄とブラコン妹が好きな人(個人的推しポイント)
プレイ出来るハード
・PS3
・VITA
・PS4(高画質、高音質、高速モード付き)
と、3本のおすすめタイトルがありますので、軌跡シリーズを始めたいけどどれからやろうか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
ちなみに私も閃の軌跡Ⅰからプレイしてシリーズに入った人間ですので、絶対に最初からやらないといけないなんてことはないと思います。
拙い文章の上に長くなってしまいましたが、RPGに興味がおありの方は是非一度手に取ってみてはいかがでしょうか!
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